本日は「世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術」という書籍を紹介します。
この本は世界的にも有名なヘルスドクターであるアイザックHジョーンズさんが書かれた本です。ジョーンズさんは俳優から経営者、アラブの王族までを顧客とするヘルスドクターです。
この本の結論は至ってシンプルで「糖質を減らし良い脂質をとろう」です。
内容についてはこのあと解説していきますが、「糖質」中心の食生活から「脂質」中心の食生活に切り替えることでパフォーマンスの向上や健康な身体作りを目指すといった内容が書かれています。
筆者も糖質の悪影響については知っており、ここ数年食事自体を一日一食にすることで糖質制限を行っていましたが、体調はやや良くなった気はしていたのですが、なんとなくエネルギー不足を感じることも多かったです。
本書では糖質を制限するだけではなく、きちんとエネルギーを摂ることが大切であり、私の単なる食事制限は誤っていたことを教えてくれた本です。日々の食事を改善したいなと思っている方はぜひ読んでみてください。
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「シュガーバーニング」から「ファットバーニング」へ
人間のエネルギー源は糖質だけではない
まず、前提として知っておきたいのが人間のエネルギー源についてです。「疲れたときは甘いものをとれ」という言葉があるように、糖質がエネルギー源として使われることはよく知られているかと思いますが、人間のエネルギー源は糖質だけではなく、脂質やたんぱく質もエネルギー源となります。
この本は「人間の身体は糖質をエネルギー源とする作りになっていないため、脂質をエネルギー源にすべきである」という問題提起から始まります。
糖質はすぐにエネルギーになるというメリットがある一方で、後述する様々な弊害を引き起こします。また貯蔵量も多くはないため、ちょっと運動するだけでエネルギーを使い切ってしまします。
一方、脂質の貯蔵量は糖質の約20倍であり、人間の身体は脂質をエネルギー源にすべきであると著者は主張しているのです。
参考に必要なカロリーと貯蔵量についてのせておきます。
・貯蔵可能な糖質:約2,000キロカロリー
・貯蔵可能な脂質:約40,000キロカロリー
糖質中心の食事から脂質中心の食事へ
ここからが本題になりますが、本書では糖質をエネルギー源とする「シュガーバーニング」から、脂質をエネルギーに変える「ファットバーニング」への切り替えを推奨しています。
ファットバーニング(脂質燃焼型):脂質をエネルギー源として使う
ファットバーニング型への切り替えこれまでの糖質過多な食生活から、脂質中心の食生活に切り替える必要があります。基本的には米やパンなどの炭水化物は最低限しかとらず、それ以外の食事にいいアブラを取り入れるというものです。また、食事の間隔は16時間あけることが推奨されます。
食事術については機会があれば別記事で書きたいと思います。
現代人は糖質をとりすぎている
現代人は糖質をとりすぎ?
近年、糖質の摂りすぎが問題視されています。糖質は即効性のあるエネルギー源になりますが、摂りすぎてしまうと各種弊害があることがわかってきています。
本書によると、一万年前と比べると人間が1年あたりにとる糖質の量は急増しています。
・現代:小さじ約21万杯年(63キロ!)
食料が豊かになったとはいえ明らかに異常な増え方をしています。一万年前から私たちの身体はさほど変化しておりませんので、弊害が出てくるのは当然の結果かもしれません。
糖質がもたらす弊害とは
糖質がもたらす弊害は各種ありますがここでは二つ紹介します。
身体を不安定にしパフォーマンスを下げる
まず第一に糖質は血糖値を乱高下させ仕事などのパフォーマンス低下を招きます。
ランチ後に眠くなるというのは誰しも経験があると思います。糖質を多く含む食事を摂ると、食後は急に血糖値が上がるため、私たちの身体は血糖値を下げるためインスリンという物質を分泌します。
このインスリンが眠気やだるさを引き起こすため、糖質たっぷりのランチなどをとってしまうと、午後のパフォーマンスは一気に低下してしまうのです。
慢性的な炎症を引き起こす
また、糖質の摂りすぎは身体に慢性的な炎症を引き起こします。
糖質はたんぱく質などと結びつくことで「終末糖化産物(AGE)」という、ラスボスみたいな物質に変化します。このAGEが身体に対して非常に害のある物質です。
AGEは細胞を攻撃し、身体の中で炎症を引き起こします。これは生活習慣病等の原因にもなり、非常に危険視されている物質です。
日常的に体調がすぐれない方や、なかなか疲れが取れない方は、糖質の摂りすぎにより身体が慢性的な炎症を引き起こしている可能性があります。
脂質をエネルギー源にすべき理由
さて、ここまで糖質の弊害についてお話してきましたが、ここからはなぜ脂質をエネルギー源にするかを解説していきます。
脳や身体のパフォーマンスの向上
一つ目が脳や身体のパフォーマンスの向上です。
脂質は糖質と違い、血糖値を乱高下させないため、ファットバーニングにはパフォーマンスを一定に保つ効果が期待できます。先述した通り、体内に蓄積しておくことのできる量も糖質の20倍あることからも、そうそうエネルギー切れを起こす心配もないです。
仕事のパフォーマンスに悩んでいる方は、仕事のやり方の前に、食事を見直してみた方がもいいのかもしれません。
細胞を活性化させ身体を健康にする
二つ目は、細胞活性化による健康への好影響です。
脂質は、体内に約60兆個あると言われる細胞のまわりにある「細胞膜」を作っています。細胞膜は非常に重要な役割を持っており細胞を活性化させたり、細胞同士のコミュニケーションをスムーズにする効果があります。
活性化した細胞は栄養の吸収や毒素の排除をスムーズに行ってくれるため健康にもいい影響を与えます。ただし、良い細胞膜を作ってくれるのは良いアブラに限ります。悪いアブラが作る細胞膜は細胞の働きを悪くし身体にも悪影響です。悪いアブラについては後述します。
ファットバーニング型の食事の注意点
良いアブラと悪いアブラを知る
ファットバーニング型の食事をするうえでは良い脂質をとることが必須です。なるべく加工工程が少なく、遺伝子組み換えを使っていないものを選びましょう。
特にトランス脂肪酸と言われるアブラは身体に悪影響を与えます。トランス脂肪酸はアブラの製造過程(水素を混ぜる、高温で加熱)で生まれるもので、アメリカでも規制がされている危険なアブラと言われています。
良いアブラと悪いアブラについては今回はそこまで詳しく書きませんが下記ご参考に。
・飽和脂肪酸(グラスフェットバター、ギーなど)
・オメガ9を含むアブラ(オリーブオイル)
・オメガ3を含むアブラ(亜麻仁油、えごま油、魚油など)
・加工されたアブラ(サラダ油、キャノーラ油など)
・遺伝子組換作物を使ったアブラ(コーン油など)
・トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング、揚げ物の惣菜など)
食べる方や食べ物に注意
ファットバーニング型の食事は脂質をエネルギーの中心とすることです。糖質を減らさなければ太るのでご注意ください。
これまで「アブラ=太る」というイメージが持たれがちだったかと思います。しかし、近年この概念は崩れつつあります。アブラは単体では肥満に直結しないという研究結果も出ており、むしろ肥満の原因は炭水化物にあると言われています。
脂質は糖質と結びついて初めて体脂肪として体に蓄積されます。つまり糖質を減らさずにアブラの量を増やしてしまえば、結局それは肥満の原因になります。ファットバーニングは脂質を増やすことと合わせて糖質を減らすことを意識するようにしましょう。
なるべくたくさんの種類のアブラをとる
最後になりますが、たくさんの種類のアブラをとることも大切です。アブラにも種類がありそれぞれ栄養素であったり役割が異なります。
せっかくファットバーニング型の食事に切り替えるのであれば、特定のアブラだけの偏った食生活ではなく、複数のアブラをバランスよくとるようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。本日は脂質をエネルギーに変えるファットバーニングについて解説してきました。現代人がエネルギーとして過剰に摂取している糖質は身体に悪影響を及ぼし、平常時のエネルギー源としては適しません。
脂質をエネルギー源にする方が適しているというのがこの書籍の主張です。脂質をエネルギー源にすることで、パフォーマンスの向上や健康促進を期待することができます。
食事は健康を考えるうえでも一番大切な要素かと思います。私も色々な書籍等で研究はしていますが、自身に合うかつ最高のパフォーマンスを発揮できる食事術を見つけていきましょう。
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